大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(あ)1640 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人玉沢光三郎の上告趣意について。

しかし、所論前段引用の大審院判例は、所論詐欺の点につき特にその罪とならな

い所以の判断を示していないばかりでなく、原判決は、第一審判決の判示第三の事

実中特に私文書偽造、同行使の点を削除して爾余の詐欺の事実のみを認定したもの

であつて、その詐欺の事実は詐欺罪を構成すること極めて明らかであるから、所論

前段の判例違反の主張はその前提を欠くものであり、また、所論後段の判例違反の

主張は、結局原判決が虚無の証拠により有罪事実を認定したことを前提とするもの

であつて、しかも、その前提事実を認めることができないから、いずれも刑訴四〇

五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは

認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和二七年一〇月一六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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